当院では、職員の意識向上を目的とした医療事故防止(インシデント・アクシデント対策)研修会を年2回開催しています。昨年の研修の様子はこちらをご覧ください。…2015年第1回、第2回

今回の研修では、まず医療安全の動向として、医療過誤の訴訟件数や医療事故の報告数の推移、昨年秋から制度化された医療事故調査制度などが紹介されました。

続いて、ヒューマンエラーについて、職員が参加しながら学ぶ時間が設けられました。
様々な錯視や急速反復書字によるスリップテストを体験することで、人間の感覚は周囲の状況により変化することを実感しました。
そこから、ヒューマンエラーの解決には人の注意力や確認ではなく、背後にある根本的な原因を探ったうえでの、システムとしての「ミスをしない仕組み」「ミスを検出する仕組み」が必要だという説明がありました。

最後にまとめとして、「医療安全のABC」が紹介されました。
そこには
A：当たり前のことを
B：バカにしないで
C：ちゃんとやる
という意味が込められています。覚えやすい標語に、参加した職員も感心した様子でした。