新年を迎え、皆様方はいかがお過ごしでしょうか。昨年も新型コロナウイルス感染症とともに歩んだ一年でした。春からワクチン接種が始まり、当院でも地域の皆様への集団接種に協力させていただきました。
しかし、変異株の拡大もあって、夏からの感染第5波では、ワクチン未接種の年齢層を中心に連日多数の感染者が発生し、全国的に医療崩壊の危機に瀕しました。ワクチンが先行接種された高齢者の感染は少なく、ワクチンの効果が如実に示されました。
その後、感染者数は急速に減少しましたが、オミクロン株の出現もあって、感染の再拡大が危惧されています。12歳以上へのワクチン接種が終わり、2回目接種後8ヵ月以上経過した人への3回目の追加接種が開始されましたが、昨年同様に当院もワクチン接種に協力させていただきたいと思います。
ワクチンの効果は明らかですが、完全に予防はできません。ワクチン接種後のブレークスルー感染もみられており、マスク着用、3密回避、手の消毒などの基本的感染予防策は今後も継続しなければなりません。
このような困難な状況下でしたが、昨夏の東京オリンピック・パラリンピックは無事に開催され、暗い世相の中で国民に大きな感動をもたらしました。そして、2月には北京での冬季オリンピック、3月にはパラリンピックが開催されます。感染に打ち勝ち、再び大きな感動をもらえることを期待したいと思います。
誰もが予期しなかった時代を我々は生きており、今年がどのような年になるのか予想はできませんが、ワクチン接種や治療薬の開発も進んでおり、新型コロナウイルス感染症の克服も近いものと期待されます。
本年もより良い医療を提供すべく努力して参りますので、これまで同様のご支援ご協力をお願い申し上げます。
令和4年1月1日 脳神経センター阿賀野病院院長 近藤 浩